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空ハン協、学生と企業をマッチングする産学連携ワークショップを羽田で開催
空港グランドハンドリング協会が、会員事業者と学生とのワークショップイベントを開催。学生にグランドハンドリングを知ってもらう機会となり、全国から25校の学生が参加した。
空港グランドハンドリング協会(空ハン協)は2月4日、羽田空港で「産学連携1dayワークショップ@羽田空港」を開催した。
空ハン協会員の事業者と学生が会し、グランドハンドリング業界そのものの認知度向上を図るとともに、その魅力や、やりがい、空港で働くことについて、現場の声とともに理解してもらおうというものだ。また、実際に就職先として興味を持つ学生と、参加事業者とのマッチングも目的としている。
空ハン協と学校との取り組みとしては、2024年度に埼玉学園大学、川口短期大学の学生を対象とした空港見学会を羽田空港で開催。両校とは2025年度にも継続して開催されたほか、他空港でも学校と連携した空港見学会を実施している。
今回のワークショップイベントも埼玉学園大学、川口短期大学の働きかけが実施のきっかけになったといい、関東圏を中心に、遠く仙台から福岡まで、25校から約80名の学生が参加する大規模なものとなった。
会員事業者は羽田空港で事業を展開する、JALグランドサービス、スイスポートジャパン、羽田タートルサービス、エージーピー、Kスカイ、ANAエアポートサービスの6社が参加した。
開会にあたってあいさつに立った空港グランドハンドリング協会の宍倉幸雄 会長は、「いろいろな会社の方が来ているが、本当にエキスパートなので聞きたいことをどんどん聞いてほしい」と述べたうえで、「皆さまの採用に向けてのお手伝いをしたいと思っている」とし、「緊張している方の顔を見ると、自分も萎縮して話せなくなってしまう。人と話をするときには、例えば採用の方にもリアクションのよい方がいると思うので、そういう方をときどき見て、自分が話しやすい環境を作ることが大切」、「最初のあいさつで緊張して小さい声で暗く入ると、そのトーンをなかなか打ち崩せない。最初に元気にあいさつする」などの採用活動で役立つポイントを紹介。
そして、この日に行なわれるワークショップについて触れ、「みなさんの英知を結集して、素晴らしい提案をいただきたいと思う。評価でもなく、面接でもないので、本当の自分を発揮して、力を抜いて楽しんでほしい」とエールを送った。
その後、参加事業者による自社紹介やグランドハンドリングの業務の紹介が行なわれた。旅客ハンドリング、ランプハンドリング、インフラ管理などさまざまな業種に携わる企業が集まっており、さまざまな空港業務を各社の個性とともに知る機会となった。
また、今回、埼玉学園大学、川口短期大学の2024年度からの取り組みが紹介されるとともに、この取り組みを通じて実際にグランドハンドリング職に内定している学生3名も参加。
「最近は寒くて辛いこともあるが、企業の防寒対策がしっかりしているし、寒いからこそ見える景色もあってわるいことばかりではないかな、と思っている」といったインターンでの実務経験を通じてのコメントをはじめ、チームワークを作るコツ、2年間という短大の期間内での就職活動などの経験談が語られた。
続いて行なわれた「グラハンの本音Q&A」コーナーでは、「英語はペラペラ?」、「朝は強い方?」、「体育会系?」、「飛行機マニアなの?」といった事務局が用意した質問のほか、学生からは「夏は暑い、冬は寒いが辞めたいと思ったことは?」、「年間休日が少ないと言われるが?」といったきわどい質問も飛びだした。
これらに各社の代表者が「○」「×」で回答。さらに、「○」、「×」それぞれの視点でのコメントも述べられ、グランドハンドリング業務におけるポジティブな面、ネガティブな面のリアルな実態を知る時間となった。
そして最後に本イベントのお題でもあるワークショップの時間が設けられた。参加学生が12チームに分かれ、チームの中での役割決め、ディスカッション、発表の準備、発表と進めていくもの。テーマは3つ用意され、「就職したい企業リストにグラハン企業をランクインさせる、バズる企業PR戦略を立案する」、「グラハンから発信するお客さま体験価値向上の、サプライズなおもてなしサービスを考える」、「2030年のグランドハンドリングをデザインする」から1つを選ぶことができる。実際の就職活動でも選考過程でディスカッションを設けている企業も多いほか、グランドハンドリングの現場ではチームワークも求められることから、事務局からは「今日はなんの評価もないので、練習だと思って自由に、楽しみながらやっていただければ」との言葉があり、唯一、「AIは禁止」という条件が付けられた。
各チームには、事業者の代表1名がサポーターとして就いたが、学生たちはかなり主体的で、異なる学校の学生によるチームでありながら、さっそくチームワークを発揮しており、各チームとも活発なディスカッションが繰り広げられていた。
そうしたディスカッションの結果を1枚の用紙にまとめるとともに、前方に出て発表。チーム内で発表役、誰がどこを説明するか、などもきっちり決めて登壇しており、1時間という短い時間でありながら、各チームともしっかりと成果を出した。ちなみに、12チーム中11チームが、先の2番目に挙げた、グラハンから発信するお客さま体験価値向上のサービスを、1チームがバズる企業PR戦略のテーマに選んだ。
最後に総評を述べた、空港グランドハンドリング協会の服部 茂 副会長は、「一つひとつが貴重なアイデアというか、発想で、素晴らしいものだったと思う」とし、各チームで共通して話題になった点などを挙げながら講評。「1時間の中でこれだけみんなが一生懸命知恵を絞り、アイデアを出してくれたことに深く感謝したい」と謝意を示した。
そのうえで閉会のあいさつとして、「航空産業はまだまだ成長していく産業であり、社会になくてはならないインフラだと思う。今日、説明された(現場スタッフの)皆さんも、やっぱり自分の仕事に誇り持って、生き生きと仕事をしている。ぜひ、(学生の)皆さんもそのなかに入っていただければなと、今日の皆さんのキラキラする目を見ながら感じた次第。また、我々の業界は人、チームワークを大切することは共通している。なぜならば、社員が輝いて、ワクワクしているというのはお客さまに伝わるから。そのことを記憶に留めて帰っていただければと思う」と話し、参加学生の就職活動の成功を祈念して会を締めくくった。
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