特集/本誌より

Peach、新制服の着用をスタート。旧制服から新制服へ移行した2日間の記録

Peachの制服がついにリニューアル。長年親しまれたフーシアピンクの旧制服に別れを告げた最終日、そして温かみのある新制服で迎えた10月1日。機内や空港で新旧制服の姿を記録した。

文:多和田新也(編集部) 写真:多和田新也(編集部)
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2026年10月1日、Peachが新制服を導入した。その旧制服の最終日と新制服の初日の様子をレポートする。

 Peachは2026年10月1日、創業15周年を迎える節目にブランドリニューアルを実施し、2012年の就航以来初めてとなる新制服の着用を開始した。

 これまで提供してきた手軽な旅という価値に加えて、基本品質の向上を追求していくという次のステージへの挑戦を示すブランドリニューアル。新しいロゴデザインは従来のピンクに加えてベージュを基調色として採用し、「ちょっと大人になった」同社を訴求する。

 旅客と直接対話をする地上旅客スタッフや客室乗務員の制服は、その新しい姿を体現したもの。おいしそうな桃をイメージしたベージュのグラデーションを基調としており、ブラウンやPeachを象徴するピンクを差し色として取り入れた。空間に調和する温かみのあるデザインで、上品さと優しさを体現しつつ、一体感と動きやすさを重視している。

 その制服の移行を記録すべく、9月30日の成田発関西行き便、そして10月1日の関西発成田行き便に搭乗した。

14年半の歴史に幕を下ろした旧制服の最終日

 旧制服は2012年3月の就航時から導入され、約14年半使用されてきた。CAの旧制服は、フーシアピンクという存在感のある色使いで、元気でエネルギッシュなデザインが特徴だった。

 まず記者が搭乗するのは、9月30日の成田発関西行きのMM304便(08時30分発/10時05分着)。その出発2時間ほど前から成田空港のPeachオフィスでは、旧制服に身を包んだ客室乗務員のブリーフィングが行なわれた。

 着慣れた制服の身だしなみチェックを含め、必要事項の確認が粛々と進められていく。ちなみに、この日、MM304便に乗務するメンバーは同日4レグに乗務。翌日の乗務は予定されていなかったが、不測の事態に備えて新制服も持参してのフライトとなった。移行日ならではの光景であろう。

成田空港のオフィスで行なわれる、旧制服に身を包んだ客室乗務員のブリーフィング。
着慣れた制服での身だしなみチェック。
この日のフライトには新制服を持参して臨む。
成田オフィスのあるANAスカイセンターからシップへ。
この制服でターミナルからシップへ向かうのも最後だ。

 搭乗した機体はエアバスA320(登録記号:JA819P)で、Peach初期から利用されている濃いパープルを中心とした色使いの機内デザインだ。フーシアピンクとライトグレーを基調とした制服は、やはりインテリアにマッチし、機内で明るく映えている。

 旧制服について王子賢太郎さんは、「堅苦しくないというか、新しい形だなと思って見ていた。(実際に着て)学生時代から目指していた職業でもあったので、その第一歩として着られたことがとてもうれしかった」との思い出を話す。新制服に刷新されることについては、「寂しさ、期待感は半々」と話し、CAになって初めて着用した制服に対する愛着を感じつつも、「新しい制服を着ることで自分自身の気持ちも変えて、さらに良いサービスを提供していきたい」という前向きな気持ちを語った。

 中村ベアトリスさんは、「ピンクの印象が強く、かわいいという印象が大きかった。他のエアラインを見ても原色に近い色を使っているところはなかなかないので、存在感があって素敵だと思っていた」と振り返った。旧制服最終日を迎えたことには、「ピンクがかわいく、入社したいと思った理由の一つでもあったので、楽しみではありつつも、今日の朝は“この制服が終わるんだな”と思いながら袖を通した」と寂しさを口にした。

 このフライトのチーフパーサーを務めた小川恵里佳さんは、「制服を着るなら、かわいい制服を着たいと思う。(PeachでCAになって)私もかわいい制服が着れてうれしいという気持ちがあった」と振り返る。最初は着こなせるか心配だったというが、「着てみると意外としっくりきて、CAになったという気持ちが湧いて、身が引き締まるというか、元気になる色でお気に入りだった」と話し、この最終日のフライトでは、ずっと着用せずに保管してあったほぼ新品の一着で臨んだという。

成田空港に駐機するPeachのエアバスA320(JA819P)。
旧制服で乗務する客室乗務員。
フーシアピンクの制服で乗務するPeachの客室乗務員。見慣れた光景だ。
ギャレーで作業する客室乗務員。
MM304便に乗務した4名の客室乗務員。

 また、地上チェックインカウンターも旧制服での業務は最終日となった。旧制服は2025年7月にPeachが関西空港における旅客ハンドリング業務を自社化した際に導入したもの。つまり、導入から1年2か月ほどでのリニューアルとなった。この旧制服はライトグレーのジャケットに、フーシアピンクが目を引くスカーフと、客室乗務員の旧制服と同様の基調色でまとめられている。

 関西空港を出発するこの日の国内線最終便は、20時05分発のMM315便(成田行き)。チェックインカウンターの締め切りは45分前の19時20分となる。カウンターは最終便の締め切りを前に人の姿はまばらになるが、逆に乗り遅れまいと急ぐ必要のある人の姿もあり、静と動が入り交じった不思議な雰囲気になる。

 そして最終便のチェックインを終え、カウンタークローズ。これが旧制服に別れを告げる時でもあった。

関西空港第2ターミナルの国内線チェックインカウンターは2026年4月に導入。地上旅客スタッフの制服は2025年7月に導入されたもので、いずれも比較的新しいデザイン。
旧制服最終日となった9月30日夜のチェックインカウンターの様子。
9月30日の国内線最終出発便の締め切り時刻が過ぎ、チェックインカウンターもクローズ。

新制服で心機一転、新たなPeachの出発

10月1日早朝。新制服着用開始日を迎えた。

 新制服初日となった10月1日。関西空港のチェックインカウンターのオープンを前に、新制服に身を包んだ地上旅客スタッフがロビーに姿を見せた。5時15分ごろのオープンとともに旅客も続々と訪れ、一気に活況を呈する。

 関西空港のPeachチェックインカウンターは、今年4月のブランドリニューアルに合わせて真っ先にリニューアルされており、当然ながら新制服のスタッフは自然に溶け込んでいる。

チェックインカウンターのオープンに合わせて新制服のスタッフが姿を見せる。
新制服で業務する地上旅客スタッフ。違和感がないのはカウンターのデザインゆえだろう。タブレットのショルダーストラップも黒からベージュにリニューアルされている。

 空港オフィスでブリーフィングを行なう客室乗務員も、みんな新制服だ。今回搭乗する成田行きMM307便のクルーは、パンツスタイルが2名、ワンピーススタイルが2名と分かれた。これまでとは違う、スカーフを首に巻くスタイルや、新たな必需アイテムとなった「謎の桃のポーチ」なども確認を進めながら、ブリーフィングが進められていた。

 そしてシップへ向かう際には、カウンター前も通過。先行したカウンターのリニューアル、地上旅客スタッフと客室乗務員の新制服が見事に調和している。Peachのブランドリニューアルの進展を感じるものであり、関西空港チェックインカウンターのブランドリニューアルは、この新制服の導入をもって、ようやく完成を迎えたと言えるかもしれない。

関西空港のオフィスで行なわれる新制服の客室乗務員によるブリーフィング。
普段どおりブリーフィングが進められ、シップへと向かう客室乗務員。チェックインカウンター前を通過するシーンは、Peachのブランドが変化したことを強く印象付けるものであった。
この日の成田行きMM307便は、エアバスA320neo(登録記号:JA226P)を使用。

 さて、成田行き便の機材は、Airspace導入機材のエアバスA320neo(登録記号:JA226P)。Airspace機のインテリアは、ライトグレーを基調とした色合いで、今回のベージュの新制服にも非常にマッチしている印象だ。スカーフの色合いは旧制服ほど派手ではないが、このトーンのなかでは非常に映える。

 機内では、「柔らかな素材で柔らかく、優しいシルエットや温かみのあるデザインでこれまで以上に心地よい空間をお届けしてまいります」と新制服のアナウンスが行なわれたほか、記念にステッカーもプレゼント。

搭乗機はAirspace機で、ライトグレーを基調としたインテリアに、制服の淡いベージュ、そしてスカーフのブラウンやピンクの色合いがよくマッチしている。
新制服で乗務する客室乗務員。目新しさを覚える光景だ。
ギャレーで作業する客室乗務員。
新アイテム「謎の桃のポーチ」。この日は“飴ちゃん”が入っていた。
新制服のイラストでデザインされた記念ステッカー。
希望する旅客にこの新制服記念ステッカーをプレゼント。

 チーフパーサーの森安友那さんは初日、知人からの“スタイリッシュに見えるよ”との声にパンツスタイルを選んだという。これまでの制服の明るいイメージから一転し、新制服は柔らかくて優しく、温かみがありホッとする雰囲気があると表現した。そして乗客と対面する身として、「より心地よくて、信頼感あって安心感あるような接客やサービスができたら」と新たな決意を見せた。

 ワンピーススタイルで臨んだ佐々木七海さんは、「(ワンピースの制服について)すごく着心地がいい。素材が柔らかいので動きやすい」と評価した。

 14年半ともに歩んだフーシアピンクの制服。その思い出を胸に、10月からは心機一転、新しいPeachが始まる未来に向かって飛び立った。

MM307便に乗務した4名の客室乗務員。

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