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ANAの大阪・関西万博 特別デザイン機「EXPO2025 ANA JET」が就航! 似ていると話題の「アクアフレッシュ」を搭乗客に配付

12月12日、羽田→関西線のANA991便にて、大阪・関西万博の特別デザイン機「EXPO2025 ANA JET」が初就航した。これを記念し、羽田空港第2ターミナルの出発ゲートにて式典が開催された。

文:國分若菜(本誌編集部) 写真:ウォレンス雄太(本誌編集部)
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全国各地に就航する737-800で、地方と世界をつなぐ!

 ANAは、2025年4月に開幕する「2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)」の開催をPRするため、「EXPO2025 ANA JET」を就航させた。初便となったのは羽田13時30分発、関西14時55分着のANA991便だ。

 「EXPO2025 ANA JET」はボーイング737-800(登録記号JA58AN)に塗装され、同機種が就航する国内全路線に投入。運航はANAウイングスが担当する。

「EXPO2025 ANA JET」の機体全景。万博カラーとANAのコーポレートカラーをあしらったシンプルなデザイン。
機体前部には「EXPO2025」のロゴが入る。

 初便の出発ゲートとなった61番搭乗口で実施された式典では、ANAの井上慎一社長や来賓らが挨拶してテープカットを行なったほか、大阪・関西万博の公式キャラクター、ミャクミャクもサプライズで登場。この日の初便に搭乗した乗客には、出発ゲートにて記念ステッカーを配付。さらに「EXPO2025 ANA JET」とデザインが似ていることがSNSで話題となり、それを見た製造販売元から提供されたという歯磨き粉「アクアフレッシュ」もプレゼントされた。

ミャクミャクとともにテープカットに臨む、(左から)久世 迅 KUZE DESIGN代表取締役社長、真鍋英樹 経済産業省大臣審議官、ANAの井上慎一社長、古賀友一郎 経済産業副大臣兼・内閣府副大臣、髙科 淳 2025万博協会副事務総長、ANAウイングスの江島聖志社長。
初便の搭乗者には、記念ステッカーと「アクアフレッシュ」がプレゼントされた。

 ANAの井上社長は、1970年の大阪万博での自身の体験に重ねながら「“EXPO 2025 ANA JET”を通じて、大阪・関西万博の成功と持続可能な社会の実現に貢献して参ります。この機体が、世界中から大阪・関西万博を訪れる人々にとって、未来への夢と希望をのせて飛び立つ象徴となることを願っております」と期待を膨らませた。

 また来賓を代表して挨拶した古賀友一郎 経済産業副大臣兼・内閣府副大臣は、この機体が地方空港を含め国内各地へ運航されることを念頭に「万博は、地方創生のプロジェクトでもあります。“EXPO 2025 ANA JET”が全国各地の地方都市を世界と結び、夢と希望を運ぶ大きな役割を果たしてほしいです」と希望を込めた。

式典で挨拶するANAの井上社長(左)と古賀 経済産業副大臣兼・内閣府副大臣。

万博の成功を思い、たくさんの人々の手によって誕生した「EXPO2025 ANA JET」

 「EXPO2025 ANA JET」は、万博をイメージしたカラー(赤、青、グレー)とANAのコーポレートカラー(モヒカンブルー、トリトンブルー)を流線型に融合させ、風に乗って未来へ向けて飛び立つことを想起させるデザインに。式典ではそのデザインを担当した、株式会社KUZE DESIGNの代表取締役社長であるデザイナーの久世 迅氏も挨拶。「今回の機体デザインは、お子さんがこの飛行機に出会い、自分で描いてみよう! と思った時に、色鉛筆で簡単に描けるよう、なるべくシンプルなデザインを心がけました。機体に自由にラインを描くことで、そこからみんなのデザインが始まり、そのデザインで新しい未来の社会を作っていくということを目的としています」とデザインに隠された想いを語った。

機体デザインに隠された想いを語るKUZE DESIGN代表取締役社長の久世氏。搭乗ゲート上部のモニターには、「EXPO2025 ANA JET」のイメージ・イラストが表示されていた。

 また「EXPO2025 ANA JET」の機内では、特別デザインの客室乗務員用エプロンや紙コップでもてなす。これらは2025年1月以降、順次開始する予定だ。さらに全国および海外のANAグループのグランドスタッフや客室乗務員らが、12月下旬から順次特別デザインのピンバッチを着用し、万博を盛り上げていく。

 このエプロンや紙コップのデザインは障がい者の社会参画を推進している株式会社クロスカンパニーに所属する「チャレンジド・デザイナー」との共作で、久世氏は「今回の特別塗装機の雰囲気も取り入れながら、新しいデザインを作っていくとの思いで生み出したもので、たくさんの方々の力とクリエーション、デザインが相まってできております」と話す。この飛行機をたくさんの人に見てもらい、その可能性と意味を知ってもらった上で「万博の理念となる地域創生を思い浮かべ、みんなで新しいデザインを作っていくような機会になれば」との願いを語ってくれた。

特別デザインのエプロン(写真左)と機内ドリンクサービス用のコップ(写真右上、左側が普通席、右側がプレミアムクラス用)。写真右下は12月下旬より客室乗務員および海外を含む全空港のグランドスタッフらが着用する、ANA特製の万博デザイン・ピンバッジ。

 「EXPO2025 ANA JET」は、井上社長やANAウイングスの江島社長、さらにANAスタッフやミャクミャクの見送りを受けて出発。ANAグループの社員をはじめ、多くの人々の「大阪・関西万博の成功」という想いを乗せて、関西空港へと飛び立った。

駐機場でミャクミャクとともに記念に応じてくれたANAの井上社長(左)とANAウイングスの江島社長。
ANA991便は幼児2名を含む159名を乗せ、ほぼ定刻通り61番ゲートからプッシュバック。RWY05から13時48分に離陸した。
12月12日、羽田→関西線のANA991便にて、大阪・関西万博の特別デザイン機「EXPO2025 ANA JET」が初就航した。これを記念し、羽田空港第2ターミナルの出発ゲートにて式典が開催された。

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