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ANAHDの2026年度第1四半期決算。国際線・貨物が牽引し売上高過去最高

ANAホールディングスが、2026年度(2027年3月期)第1四半期決算を発表した。国際旅客や国際貨物事業が牽引し、売上高は前年同期比22.6%増の6,727億円となり、第1四半期として過去最高を更新した。一方で燃油費の上昇等により営業利益は同43.5%減の207億円となった。

文:多和田新也(編集部) 写真:多和田新也(編集部)
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ANAホールディングス株式会社 代表取締役副社長 執行役員 グループCFOの中堀公博氏。

 ANAホールディングスは7月29日、2026年度(2027年3月期)第1四半期決算を発表した。第1四半期として過去最高を更新しており、中東情勢の影響を受けつつも、航空事業が好調に推移し着実に利益を確保した。

 売上高は前年比22.6%増の6,727億円となり、第1四半期として過去最高を更新した。営業利益は同43.6%減の207億円、経常利益は同37.3%減の225億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年比15.4%減の194億円となった。

 営業費用は、燃油市況の上昇や円安の影響により燃油費を中心に増加し、前年比27.3%増の6,519億円となった。市況悪化に伴い減益とはなったものの、利益計画を上回る実績を残した。

ANAグループの連結業績(2027年3月期第1四半期)。
セグメント別業績(2027年3月期第1四半期)。

 ANAの国際旅客事業は、売上高が前年比20.0%増の2,476億円となった。旺盛な訪日需要および日本発需要を取り込み、旅客数は同14%増に。特にアジア・オセアニア方面やハワイ方面が好調に推移している。早期需要の獲得と直近需要のセルアップにより、単価(イールド)は前年比で8%向上した。

 ANAの国内旅客事業は、売上高が前年比1.1%増の1,636億円となった。堅調なレジャー需要の取り込みにより旅客数は4%増となったが、運賃体系の変更やシステム移行に伴い慎重な運賃設定を実施したため、単価は前年比で3%減となった結果、収入は前年並みとなった。

 ANAとNCAの国際貨物事業は、売上高が前年比157.2%増の1,087億円となった。ANA単体の売上高は前年比38%増の583億円である。前年度第2四半期からのNCA連結化や、AI関連の半導体・電子部品を中心とした旺盛な需要の取り込みに加え、中東情勢の影響に伴う他社供給量の減少と需要好調により単価が向上した。貨物重量は前年比64%増(ANA単体は同1%増)、単価は同57%増(ANA単体は同36%増)となった。

 Peachは、売上高が前年比22.0%増の357億円となった。国際線で需要動向に応じて生産量を拡大しながら訪日需要を獲得したほか、国内線でレジャー需要を取り込み、旅客数は前年比9%増となった。さらに、徹底したイールドマネジメントにより国際線・国内線ともに単価が前年比12%増と好調だった。

 なお、第1四半期の中東情勢緊迫化に伴い燃油費が増加したが、ホルムズ海峡開放の観測が出始めた5月中旬以降に原油市況が低下したことで、燃油費の増加は710億円にとどまった。旺盛な需要のなかで精緻な価格コントロール等を行なった結果、第1四半期の収支影響は320億円となり想定から半減したという。燃油急騰により増加した費用の回収割合を示すカバー率は55%まで改善した。

 燃油サーチャージに関しては、FSC基準の引き上げに伴い、ヨーロッパやハワイなどの一部路線で価格弾力性が高まる傾向が見られるものの、直近需要への影響は限定的であり、イールドコントロールを通じて収入を確保する方針である。欧州便については、中東キャリアの供給量が低下した時期に直行便需要を獲得した。6月以降に中東キャリアの供給が回復したことで特需は落ち着いたものの、欧州便の旅客数は前年を超えており、高いイールド水準を維持していると説明している。

 ANAの国内旅客事業では、持続可能な地域インフラ維持と安定収益基盤の確立を目指し、有識者会議で示された方策を踏まえた対応策の具現化を進めている。その一環として、アイベックスエアラインズ(IBEX)との包括的業務提携を発表している

 また、独占禁止法上の問題がない範囲においてJALなどの他社との間での検討が進んでいる。例えば、新幹線に対して利用シェアが劣後している路線などにおいて、他社を含めてダイヤを調整することにより、路線自体の利便性を高め、航空需要の拡大を目指すといった方向性が検討されている。

 このほか、国内旅客サービスシステム移行についても説明があり、利用頻度の多い事象から順次エラーの修正や改修を進めている。特定していたエラーの約90%を占めていた搭乗系機能(往路で提携社便搭乗後、復路で異なる会社便を利用した際のオンラインチェックインエラー)の改善は完了した。

 また、影響度が高く7月までにリリース予定であった予約系機能(往復空席照会の結果表示、予約詳細画面表示など)の機能改善もおおむね完了。問い合わせ窓口はオペレーター増員などによりサービスリニューアル前の状況まで回復しており、空港カウンターでもシステム改修や係員の対応力強化により応対時間が短縮傾向にあるとしている。今後はタイムアウトエラーなどの解消や操作性の改善を進めるとともに、AIを活用した回答生成や自動返信の導入を進める方針を示している。

ANA国際線旅客事業の業績(2027年3月期第1四半期)。
ANA国内線旅客事業の業績(2027年3月期第1四半期)。
貨物事業の業績(2027年3月期第1四半期)。
Peachの業績(2027年3月期第1四半期)。

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