連載
日本最北端の街の空港という旅情 稚内空港
【連載】ニッポンの空港
2009年に滑走路2,200m化
日本最北端の都市稚内は、宗谷地方の行政、経済の中心地だ。しかし札幌からの所要時間は特急列車でも自動車でも5~6時間を要するため、1960年に稚内空港が開港して札幌丘珠線が就航。1987年には滑走路が1,800mに延長されてジェット化され、翌年にはさらに2,000mとなってILSが設置された。とはいえ冬季の気象条件の厳しさに加えて、滑走路が海岸線と平行のために横風を受けやすいという地理的な条件もあって欠航率が高く、2009年にはさらに滑走路が2,200mに延長された。
稚内空港の魅力は、シンプルに「最北」という旅情だろう。だが定期便は東京および新千歳から運航されているだけで、それ以外の地方の人には行きやすい空港とはいえない。数多くのチャーター便を運航するFDAは、コロナ禍以前には稚内空港に年間300便以上を飛ばしていたが、チャーターフライトは人気のある目的地しか成立しない。地元から直行できるならば訪れたいという人が多いということだろう。
稚内空港 DATAWKJ/RJCW
標高:8.0m
面積:109ha
運用時間:8:30-18:30
滑走路:RWY 08/26(2200×45m)
着陸回数:2018年度 1,436回(国内1,436回)2019年度 1,421回(国内1,421回)2020年度 780回(国内780回)
乗降客数:2018年度 19万9千人(国内19万9千人)2019年度 19万6千人(国内19万6千人)2020年度 5万8千人(国内5万8千人)
貨物取扱量:2018年度 164t(国内164t)2019年度 93t(国内93t)2020年度 13t(国内13t)
就航会社:ANA
ターミナルビル・貨物施設の管理:北海道エアポート
公的機関:国土交通省稚内空港事務所
所在地:北海道稚内市
供用開始日:1960年4月
種別:国管理空港
設置管理者:国土交通大臣
※ この記事は月刊エアライン2022年5月号特集「ニッポンの空港」を抜粋・再編集したものです。
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