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ルフトハンザのハイコ・ライツCOOが東京で語った日本路線との親和性
去る10月27日、この日から東京路線に待望の新プロダクト「Allegris(アレグリス)」を投入したルフトハンザドイツ航空。ミュンヘンから羽田へのAllegris初便、エアバスA350-900(D-AIVE)で来日したハイコ・ライツCOOが記者会見で語った、日本路線について。
「Allegris」に生きるドイツと日本の共通性
今回の「Allegris(アレグリス)」投入にあたり、久々に来日する機会を得たというハイコ・ライツCOO(最高商務責任者)は、まずルフトハンザと日本の関係は1961年の就航以来じつに60年以上におよぶという史実、そして現在はANAという強固なパートナーとともに、フランクフルトとミュンヘンから週22便の日本路線を運航すること、さらに両国がともに戦後の復興と経済面における奇跡的躍進を経験し、精密さやクラフトマンシップという共通項で結ばれていることなどについて触れた。
2024年5月、大西洋路線を皮切りにデビューしたAllegrisだが、東アジア路線のなかでも比較的早いタイミングで日本路線に新キャビン搭載機を投入した背景には、前記したような日本との良好なパートナーシップに応えるべく、最良のプロダクトを提供したかったという考えを示した。
シートプロダクトに留まらない、サービスプロダクトの一新
「Allegris」については、いずれしっかりと月刊エアラインの誌面で搭乗取材をお届けする必要があると考えているが、ハイコCOOは日本の「おもてなしの精神」とルフトハンザの「精密・快適・品質へのこだわり」が融合したサービスであると自信を見せる。
これは単にシートの刷新というだけでなく(それとて2万7,000席という膨大な規模にのぼるが)、創立100周年を記念して2026年春に導入する長距離路線の新しいサービスコンセプトである「FOX(Future Onboard Experience)」など、総額4,430億円という巨額の投資を伴う一大プロジェクトである。
その一環として、エアバスA350-900、ボーイング787-9(もちろん、今後導入される777-9も)のほか、フランクフルト=羽田線に投入されている747-8についても、この冬から順次キャビン刷新を進めていく計画というから楽しみだ。
“顧客体験”を重視するファーストクラスには、今後も注力していく
なおA350-900では4席を新たに備えるファーストクラスだが、近年の趨勢としてファーストクラスを廃止するレガシーキャリアも少なくない中、あえて意欲的な最上級プロダクトを開発した意図を問うメディアからの質問もあった。これについてハイコCOOは、「ファーストクラスは単に座席だけでなく、ラウンジやサービス全体を通じて“顧客体験”として特別な機会を顧客に提供するものであり、今後も継続的に強化していく」という考えを示した。
この日はルフトハンザ グループで日本におけるシニアディレクターを務めるラリー・ライアン支社長も会見に同席。質疑応答の話題は自ずと昨今(つまりコロナ後、あるいはロシアによるウクライナ侵攻の緊迫化後)の動静についての質問が中心となったが、「日本から欧州へのビジネス旅客の需要は回復傾向にあるものの、レジャー需要については円安基調やロシア上空を避けて飛ぶことによるフライトの長時間化といった影響を受けて、2019年比で68%に留まっている」と現況を説明した。
一方では、そのような状況のなかAllegrisの日本路線投入は、特に法人顧客との関係強化において有効との考えを示した。
Image:Lufthansa
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