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エア タヒチ ヌイ、日本路線スケジュールの再編や最新キャンペーン、本社経営陣の交代などを発表

エア タヒチ ヌイは、10月28日に都内で行なわれたプレスミーティングにおいて、今後の取り組みを発表した。2026年1月31日をもって、タヒチ=シアトル線は運休となり、これにより成田=タヒチ線のスケジュールを再編。また、サービスの向上やキャンペーンの展開などさらなる楽しみも加わった。

文:村田尚之 写真:村田尚之(特記以外)
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左はタヒチ出身で、エア タヒチ ヌイのEVP Commercial, Marketing & Alliancesを務めるヴァイテア・コーラー氏。右は千野 淳 日本・アジア地区統括支社長。

タヒチ=シアトル線が運休。替わる新規路線を開拓へ

 10月28日、エア タヒチ ヌイは2026年夏期スケジュールにおける日本路線の運航スケジュールと最新キャンペーン、本社経営陣の交代などについて東京都内で発表を行なった。同社は南太平洋フランス領ポリネシアに位置するタヒチ島に本拠を置くフルサービスキャリアで、現在は4機のボーイング787-9でタヒチ・パペーテとパリ、ロサンゼルス、シアトル、オークランド、そして東京・成田線を運航している。

 新たに発表された日本路線のスケジュールは、週2往復という設定はそのままに、成田発が月曜・金曜、タヒチ発は日曜・木曜とされる(現行ダイヤでは成田発が火曜・金曜、タヒチ発が月曜・木曜となっている)。

 これはタヒチ=シアトル線の運休に伴う変更であり、現在はシアトル線に替わる新規路線の開設を検討中という。一方で、同社およびポリネシア政府によると、アジア市場を重要なマーケットと位置付けており、アジア圏からは唯一のアクセスとなるタヒチ=成田線は再編計画の対象には含まれていないとの説明があった。

本社から来日したエグゼクティブ・バイス・プレジデントのコーラー氏(左)は日本路線の重要さと歴史、サービスなどについて語った。「早ければ2029年には客室の改修を予定している。また、ビジネスクラスでは大型のクッションのほか、今後はマットレスの導入も予定している」と続けた。

タヒチ家族旅キャンペーンも展開、日本発の需要を喚起する

 また、今年10月からビジネスクラスとエコノミークラスの中間に位置するプレミアムクラスの名称を「モアナ プレミアムクラス」から「マナヴァ プレミアムクラス」へと改めたほか、サービスの充実を図った。同クラスでは新たに搭乗時のウェルカムドリンクの提供や機内食の刷新、快適な使い心地のヘッドフォン、環境に配慮した新デザインのアメニティキットが用意される。さらに、一部の空港では保安検査レーンへの優先アクセスも利用可能となった。

 このほか、2026年12月25日まで実施される「タヒチ家族旅キャンペーン」についての説明も行なわれた。同キャンペーンは成田=パペーテ間の国際線において、大人1名につき子ども1名の航空運賃を一律1,000円とするもの。また、タヒチの島々を結ぶキャンペーン対象の国内線では子どもの運賃が無料となる(※エアタヒチ運航便・エア タヒチ ヌイとは別会社)。販売期間は2026年12月18日までで、予約・購入はエア タヒチ ヌイのコールセンターおよび旅行会社が行なう。

提供=エア タヒチ ヌイ
今年10月、プレミアムクラスの名称とサービスを改め、「マナヴァ プレミアムクラス」とした。ウェルカムドリンクの用意に加えて、クラス独自の機内食を導入、ドリンクセレクションも改められた。 提供=エア タヒチ ヌイ

新チェアマンには同社の元パイロットが就任

 発表会ではエア タヒチ ヌイのヴァイテア・コーラー エグゼクティブ・バイス・プレジデントと、千野 淳 日本・アジア地区統括支社長が登壇、現在の経営体制のほか、最新の状況を説明した。

 現在、同社はフィリップ・マレー氏がCEO(最高経営責任者)を務めているが、2024年7月の着任時はチェアマン(会長職)も兼任していた。その後、法律の改正によりCEOとチェアマンの兼任が不可能となったことから、新たにヒロ・アブロ―氏をチェアマンに迎えた。アブロ―氏は元エア タヒチ ヌイの運航乗務員を務めた人物で、パイロット引退後の復帰であり、同社について熟知した人物であるという。

余裕のある機材繰りで、2027年より成田=タヒチ線を通年運航

 さて、タヒチといえば、世界的なビーチリゾートとして知られており、各国のリゾート客から高い人気を誇る。

 コーラー氏によると、今回のスケジュール変更は「日本路線の利便性向上を意図したもので、人気が高まっている現地クルーズ船との接続も良くなる」とのこと。また週末に結婚式を行なったハネムーン客にとっても、成田出発が月曜となることで、より利用しやすくなると語った。

 一方で、成田=タヒチ線は例年、サマーシーズンに2か月程度の運休期間があり、2026年も同様に運休となる期間がある。これは夏期にはパリ=タヒチ線の需要が高く、運航機材の都合がつかないためだが、シアトル線の運休による機材繰りに余裕ができること、そして成長市場であるアジア圏を意識して、2027年からは成田線を通年運航とする予定だという。また、コーラー氏は利便性の向上のほか、今後も客室設備やサービスのアップデートも計画中であると語った。

同社の運航機材は2018年から導入が始まったボーイング787-9。客室はビジネス30席、プレミアム32席、エコノミー232席の294席仕様となっている。飛行時間は成田発タヒチ行きが10時間40分、タヒチ発成田行きが11時間45分だ。 提供=エア タヒチ ヌイ

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