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FDAフリート初の退役機、3月9日の最終運航がせまる4号機のこと。

フジドリームエアラインズ初の退役機として3月9日にラストフライトを迎える4号機。そのヒストリーもドラマに満ちたJA04FJに、いま最後のエールを!

文:本誌編集部
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FDAでは「ありがとう4号機」の特設サイトを用意。運航スケジュールやスタッフからのメッセージも掲載している。

退役を前に、最後の遊覧フライトや、静岡・松本でもお見送りイベントを予定

 フジドリームエアラインズ(FDA)のエンブラエル・フリートで初の退役機材となることが決まった4号機JA04FJ。来たる3月3日には「退役前のラストチャーター! JA04FJ 遊覧ツアー at 名古屋空港」が。つづいて、同7日と9日には定期便の発着に合わせて、それぞれ静岡空港(FDA143)と松本空港(FDA200/233)でもお見送りイベントが予定されている。
 そして、最終運航は松本でのイベントと同じ3月9日、名古屋=出雲線を往復するFDA417/418が計画されている。

米国からやってきた経歴も、グリーンのカラーも特別な機体

 FDAにとって、このJA04FJが特別な機体であることをご存知だろうか。
 全16機のうちこの機体だけが、機材調達を急ぐ必要にせまられ中古機市場から導入されたエンブラエル170なのだ。元々は2006年に当時のシャトルアメリカにデリバリーされたN866RW。米国内のフィーダー路線から日本のリージョナル路線へと活躍の場を移したのは、2010年10月のことだった。
 FDAの機体デザインのコンセプトである、各機異なる「マルチカラー」の観点からも4号機は特徴的だ。カラーリングは「グリーン」だが、2016年にフリートに加わった11号機JA11FJにも同じ「グリーン」の塗色が採用されているのだ(ちなみに11号機はエンブラエル175なので、機体サイズは異なる)。
 つまりFDAフリート16機に対し、マルチカラーは15色しか存在しないのである。

そのグリーンのカラーリングが「まるで信州の山々のよう」ということで、2011年7月には「松本市観光大使」にも任命された。

4号機と11号機、2機の「グリーン」が存在する理由

 その理由は、FDAが積極的に推進してきたチャーター便との関係が深い(2022年実績で1184回の運航回数)。当時の計画では、米国時代からフライトサイクルを重ねてきた4号機をこのチャーター便のためのスタンバイ機に充てて、定期便の「グリーン」は11号機へとその役割を譲ることにしていたのだ。
 とはいえ、チャーター便のみならずFDAの定期便ネットワークも拡大を続けていくなかで、4号機は定期便・チャーター便を問わず、今日まで多くのフライトで活躍を続けてきた経緯がある。

 そんな4号機であるが、3月9日の退役後の運命は決して明るくない。
 FDAだけでもその飛行時間は30,773時間(2月27日現在)に達するから、これまで米国と日本で重ねてきたフライトサイクルを考えれば、「新天地」を見つけることは難しいだろう。「17000129」というシリアルナンバーからも、この4号機が辿ってきたヒストリーの重さを強く感じられるはずだ。
 だからこそ、月刊エアラインでも3月9日のフライトをしっかりと記録して、誌面でお届けするつもりだ。

フジドリームエアラインズ初の退役機として3月9日にラストフライトを迎える4号機。そのヒストリーもドラマに満ちたJA04FJに、いま最後のエールを!