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パナソニック アビオニクスとインテリアン、新LEO衛星通信アンテナを発表

パナソニック アビオニクスとインテリアン テクノロジーズは9月8日、低軌道衛星に対応した新型航空機用アンテナを発表。高速・低遅延に加え、従来より半分以下の軽量設計で、燃料削減や無料Wi-Fi提供にもつながる。

文:本誌編集部
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アンテナシステム 航空機搭載例
低軌道衛星通信(LEO: Low Earth Orbit)アンテナシステム

 パナソニック アビオニクス株式会社と韓国のインテリアン テクノロジーズ社は2025年9月8日、ユテルサット社の「OneWeb」低軌道衛星(LEO)ネットワークに対応する新しい航空機用アンテナシステムを発表した。

 この新システムは、インテリアン社が開発したLEO専用アンテナを採用。モデムとコントローラーを一体化し、従来必要だった保護カバーや大型構造物を不要にする設計が特徴だ。電子走査アレイ技術を用いることで、性能・重量・設置のしやすさを維持しながら、大幅なコスト削減を実現している。

 パナソニック アビオニクスはこのアンテナを活用し、最大195Mbpsの高速通信と100ミリ秒未満の低遅延を実現。より高速で信頼性が高く、将来性のある接続体験を乗客に届ける。本製品の登場で、特定の衛星や軌道に縛られず、航空会社の多様なニーズに合わせた最適な接続ソリューションを提供することができる。

 新アンテナシステムの提供開始は2026年末を予定しており、後付けとして一晩で設置可能。また、モジュール式デザインにより、今後のアップグレードや複数の衛星コンステレーションとの併用にも対応する。

 さらに、一般的なGEO・マルチオービット用アンテナの半分以下の重量で、燃料消費削減によるサステナビリティ効果も期待される。加えて、Wi-Fiポータルや広告ソリューションとの組み合わせにより、航空会社のコストを低減し、無料Wi-Fiなどのサービスも提供可能になる。

パナソニック アビオニクスとインテリアン テクノロジーズは9月8日、低軌道衛星に対応した新型航空機用アンテナを発表。高速・低遅延に加え、従来より半分以下の軽量設計で、燃料削減や無料Wi-Fi提供にもつながる。