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スプリング・ジャパン就航10周年。初便と同じ機長で広島便を運航

スプリング・ジャパンが就航10周年記念セレモニーを成田空港第3ターミナルで開催。また、今日から新制服を着用しての業務もスタートした。見た目も気持ちも新たに、節目からのスタートを切った。

文:本誌編集部 写真:深澤 明
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スプリング・ジャパンが就航10周年を迎え、記念セレモニーや広島便のお見送りなどで節目を盛り上げた。

 スプリングジャパンは2024年8月1日、就航から10周年を迎えたことを記念し、成田空港第3ターミナルで記念セレモニーを開催した。

 セレモニーでは代表取締役社長の浅見達朗氏が登壇し、まずは王煒会長からのメッセージを代読。「日中の空の架け橋」となるべく、この10年間の経営環境や世界情勢の変化のなかで頑張れたことに対する関係者や社員への謝辞や、「11歳となった子供がこれから成長していく」中で、幹線路線のシャトル化や増便、利便性向上に努めるなど、さまざまなチャレンジを続けていく姿勢を語った。

 浅見社長本人からは、8月1日がスプリング・ジャパンにとって大きな1日であることを紹介。10周年を迎えたことのほか、新たに成田=上海線を増便し成田=北京線へ新規就航した。そしてヤマトグループやJALとともに展開している貨物事業では、羽田への乗り入れを開始している。

 さらに、10周年を機に客室乗務員の制服もリニューアルしており、「社員の思いを込めた新制服とともに、これから先も安全、誠意、笑顔の3つを大切にして社会に貢献していきたい」とあいさつした。

 また、今後は中国路線を中心に路線の拡大を図る方針で、国内線と比べると、国際線の比重が高くなる見通し。着実に回復している中国からのインバウンド需要を取り込みたいとする。また、観光や生活需要での利用が多いことから、日本企業による中国でのビジネスに対する影響は小さいとの見方を示している。

 路線拡大にあたっての機材計画については、収益性なども見ながら増機できるタイミングがあればしたいとする一方、ロードファクターをかなり高く保てているので、現時点では具体的に決まっている話はないとした。

客室乗務員2名をはさんで、左から成田国際空港株式会社 代表取締役社長 田村明比古氏、スプリング・ジャパン株式会社 代表取締役社長 浅見達朗氏、国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長 後藤勝行氏、千葉県成田市長の小泉一成氏。

 セレモニーでは、来賓として、国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長の後藤勝行氏、成田国際空港株式会社(NAA) 代表取締役社長の田村明比古氏、千葉県成田市の小泉一成市長も臨席。

 成田国際空港長の後藤氏は、航空管制のデータとして、6月は1か月平均で1日665便を成田空港で扱った実績を紹介。これは2019年の750便に迫る数字だ。顕著な回復にあることを紹介するとともに、安全運航のために着実に業務を遂行する姿勢を示した。

 NAA社長の田村氏は、スプリング・ジャパン立ち上げ前に、現在の王会長の父親である王正華氏と話をした際、「日本の航空会社として飛ばしたいとおっしゃっておられた。春秋航空があるのに、なぜ日本の航空会社が必要なのか会長にうかがったら、“ジャパンクオリティの航空会社が大切なのです”と話しておられたのが強く印象に残っている」とのエピソードを紹介した。

 そして小泉市長は、10周年を迎えたことへの祝辞を述べるとともに、4月に運航を開始したヤマトグループの貨物便、8月1日から増便・新規就航する上海線、北京線に触れ、「旅客、貨物の両面で成田空港の航空需要を支えていただいており、成田市としても非常に心強く感じる」と語った。

ファッションショー風に新制服を披露。新制服については別記事「スプリング・ジャパン新制服披露! こだわったのは『安心感』」で詳しく紹介している。

 セレモニーでは、この日から着用を開始する新制服の説明や、10周年記念のプロモーション施策についても紹介。プロモーション施策では、8月1日/10日/20日/30日に、中国路線で24時間限定の1,500円運賃、72時間限定の2,020円運賃を提供する「就航10周年スーパーセール」の実施を発表。

 また8月3日(土)/4日(日)には、千葉県船橋市のららぽーとTOKYO BAYにおいて「#スプ10祭り」と題したイベントが開かれるほか、今後もWebでのキャンペーン、SNSでのフォトコンテスト、10周年記念グッズの機内販売などが計画されている。「#スプ10」をキーワードに、さまざまな施策を展開していく。

 セレモニー終了後、IJ621便(広島行き)の搭乗ゲート前でも浅見社長やスタッフが並んであいさつ。同便では10年前、広島線の初便に乗務した機長が操縦桿を握った。搭乗客には記念品がプレゼントされたほか、出発時には多くのスタッフによるお見送りも行なわれた。

搭乗ゲートでも浅見社長があいさつ。搭乗客への謝辞を述べた。
搭乗客一人ひとりに記念品をプレゼント。
プレゼントされた記念品。
10年前の広島線と同じ機長が乗務。
リペイントが進む同社のフリート。10年の節目を記念する便には、就航時の初代塗装を残すJA04GRがアサインされた。
スプリング・ジャパンが就航10周年記念セレモニーを成田空港第3ターミナルで開催。また、今日から新制服を着用しての業務もスタートした。見た目も気持ちも新たに、節目からのスタートを切った。

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