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エアバスが日本に研究開発拠点“エアバス・テックハブ・ジャパン”の開設を発表

日本で航空宇宙分野における研究、次世代航空機の開発に向けた技術革新を推進する。

文:本誌編集部
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エアバスが日本での技術開発拠点を開設。ビバ・テクノロジー2024での発表に臨席した、(写真左から)日本貿易振興機構の片岡 進 副理事長、在フランス日本国大使館の安東義雄 次席公使、エアバスのサビーネ・クラウケCTO(最高技術責任者)、エアバス・ジャパン株式会社代表取締役社長兼エアバス ノースアジア代表のステファン・ジヌー氏、フランス民間航空総局 シニアマネージャー・コーオペレーション・アメリカズ・ジャパンのラヴォ・ランドリア氏。

 エアバスは、5月23日、パリで開催された「ビバ・テクノロジー2024」で、日本に研究開発拠点「エアバス・テックハブ・ジャパン」を開設することを発表した。開設の目的は、日本で航空宇宙分野における研究開発、イノベーションを促進するパートナーシップを構築し、次世代航空機の開発に向けた技術革新を推進すること。

 東京を拠点とするエアバス・テックハブ・ジャパンはエアバスが促進する世界的な研究開発拠点の1つとなり、主要な研究分野として新素材の開発、脱炭素技術、自動化の3つに焦点を当てる。

 「ビバ・テクノロジー2024」は世界最大級の技術展示会の1つで、今年は日本が特別招待国として参加。日仏両政府の支援も受けているエアバス・テックハブ開設の発表には、在フランス日本国大使館、フランス民間航空総局(DGAC)、日本貿易振興機構(JETRO)、エアバスの代表者らが出席した。

 在フランス日本国大使館の安東義雄次席公使は、「このたびエアバス・テックハブが日本に設置されたことを歓迎します。日本が有する技術をもとに、航空業界の脱炭素化をはじめとする社会課題に一緒に取り組んでいくことで、国際社会に貢献できると確信しています。エアバス・テックハブが、その重要な機能を果たすことを期待しています」と述べた。

 DGACのシニアマネージャー、ラヴォ・ランドリア氏は、「エアバス・テックハブ・ジャパンによって、航空宇宙分野の専門家、研究者、革新者の力を結集し、研究開発を促進する協同環境を作り出すことができるでしょう。将来的に盤石な航空エコシステムの構築を達成できると確信しています」と述べる。

 エアバスの最高技術責任者、サビーネ・クラウケ氏は「経済産業省とフランス民間航空総局との緊密なパートナーシップのもと、日本にエアバス・テックハブを開設することになり、大変嬉しく思います。私たちは、航空宇宙の将来に向けたパートナーとして日本が重要な国だと考えています。エアバス・テックハブの設立によって、日本との協同関係をさらに深めていきます」と述べる。

 エアバス・テックハブは、世界中で活動しているエアバスのR&Tチームと、業界リーダー、地域の研究コミュニティ、産業界、学術機関の協力関係を促進し、航空宇宙の未来に備えて技術革新をもたらす共同体を形成することを目標に掲げる。

日本で航空宇宙分野における研究、次世代航空機の開発に向けた技術革新を推進する。

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