航空旅行

【AIRLINE web限定】ストックホルム取材で泊まったホテルについて

現在発売中の『航空旅行 2025 SUMMER(vol.51)』では、2025年1月に開設されたANAの新路線、羽田〜ストックホルム線のビジネスクラス、プレミアムエコノミーの往復フライトレポートを掲載していますが、今回の現地取材では、ストックホルム中心部にあるデザインホテルHobo Hotelに宿泊しました。なかなかユニークなホテルだったのですが、誌面では紙幅の都合で紹介できなかったので、その魅力をAIRLINE webでレポートします。

文:本城善也 Text by Yoshiya Honjo 
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HoboHotel_entrance
Hobo Hotelの外観は、一見シンプルなビルに見えますが、館内に入ると一転、カラフルなアートと遊び心のあるインテリアが目に飛び込んできます。
Photo:Yoshiya Honjo

北欧の遊び心が詰まった「Hobo Hotel」

 Hobo Hotelは、ストックホルム中央駅から徒歩10分、文化と商業が交差する便利なエリアに位置しています。外観は一見、どこにでもある普通のオフィスビルのようですが、一歩中に入ると色彩豊かなアートや遊び心あふれるインテリアが迎えてくれます。
 館内のアート作品はスウェーデンの若手クリエイターが手掛けたものが多く、家具や照明も北欧デザインの名作ブランドをセレクト。このあたりは「さすが北欧、おしゃれだな〜」とファッショナブルとはほど遠いおっさんでも感心してしまうわけですが、レセプションには観葉植物やレコードプレーヤーなども置かれ、まるで“アーティストのアトリエ”にいるような気分で滞在できるのが特徴です。
 1階のレセプションの隣はカフェ&バーがあり、宿泊者だけでなく地元の人々の憩いの場にもなっています。日中はコーヒーを片手にPC作業をする人、夜は音楽イベントやDJパフォーマンスなどが開催され、取材したのは5月末でしたが、夜になると北欧の短い夏の始まりを楽しむ人たちで賑わいました。旅先で偶然の出会いはこんなところで生まれるんでしょうね。かくいう私たちも、取材最終日の夜は、Hobo Hotelに隣接する屋上のバー、「Stockholm Under Stjärnorna」で一杯やりました・笑

hobohotel_reception
入り口を入ってすぐのレセプションはカジュアルな雰囲気。地下に無料で利用できる洗濯機と乾燥機があるのも、実はポイントが高いかもしれません。
Photo:Yoshiya Honjo
hobohotel_cafe&bar
レセプションの逆サイド、入り口を入って右側にあるのがカフェ&バーエリア。カラフルなアートに遊び心あふれるディテールが加わり、ホテル全体がまるでクリエイティブなアトリエのようでした。
Photo:Yoshiya Honjo

コンパクトでも快適な客室と“サーモン丼”の朝食

 宿泊した客室は、広さは20㎡前後とコンパクトでしたが、インテリアはやはり北欧らしいミニマルデザインで、壁面収納や多目的パネルなど、機能的に必要なものが手の届く範囲に整っていました。今回は4泊滞在しましたが、この程度の量の荷物であればスッキリ収納できます。バスルームにバスタブはなく、シャワーのみになるものの、水圧は十分で使い勝手は上々です。
 またHobo Hotelで嬉しかったのが、朝食です。朝食会場は最上階にある「TAK」というレストランなのですが、シェフが日本人らしく、和食があるのです。
 海外に行くと、「郷に入っては郷に従え」で、基本的には食事もローカルなものを食べるようにしているのですが、それでもやはり日本人、朝食会場に米、海苔、豆腐など和食があると、ついつい「ローカルのもの…」と言いながら、4泊中2回は“サーモン丼”を作って食べていました。

hobohotel_room
宿泊したスーペリアルームの客室。広くはありませんが、機能的で、何よりおしゃれです。
Photo:Yoshiya Honjo
tak_salmon
Hobo Hotelの朝食は最上階にあるレストラン「TAK」でいただけます。メニューが豊富でどれも美味しかったのですが、和食も充実しており「サーモン丼」も作れました。
Photo:Yoshiya Honjo

静かな贅沢を味わう「At Six」

 Hobo Hotelのすぐ隣にはAt Sixというホテルがあります。こちらには泊まらなかったのですが、同じホテルグループということで見学だけさせていただきました。
 At Sixの特徴を一言で言うなれば、“ラグジュアリー”です。特にナウでヤングな(古い…)Hobo Hotelからやってくると、その違いは一目瞭然です。重厚感あるインテリアのエントランスには現代アートが並び、美術館のような落ち着いた雰囲気が漂っていました。
 客室は上質な素材でまとめられ、天然木やレザーが使われた家具が、柔らかな間接照明の光の中にありました。このような街中にあるホテルでは珍しく、バルコニーがある部屋もあり、さらに最上階のプレジデンシャルスイートには、専用の屋上テラスにジャグジーとデッキチェアがセットされていました。ここからはストックホルムの街を一望することができます。予算に余裕があれば、泊まってみたい部屋です。
 昼間はHobo Hotelの活気あふれるラウンジで過ごし、夜はAt Sixで静かに休む…そんな滞在プランもいいかもしれません。ホテルステイというよりは、観光や街歩きを中心にしたい方、または一人旅にはHobo Hotel、記念日旅行や特別なステイを求める方にはAt Sixという分け方もできそうです。ぜひ、多くの皆さんに、ANAの直行便に乗って行っていただきたいストックホルムです。

atsix_entrance
At Sixの入口。記念日や特別な休暇など、静かな環境でラグジュアリーな時間を過ごしたい人におすすめです。
Photo:Akira Fukazawa
atsix&hobohotel
ホテルの外観を引きで見るとこんな感じです。同じ建物で左がAt Sixで、奥がHobo Hotelになります。
Photo:Akira Fukazawa
atsix_objet
エントランスでまず出迎えてくれるのが、巨大な人の顔の大理石の彫刻です。スペインの芸術家であり彫刻家でもあるジャウメ・プレンサ氏の作品とのことでした。
Photo:Akira Fukazawa
atsix_room
Hobo Hotelの部屋と見比べてみると一目瞭然ですが、At Sixは落ち着いたラグジュアリー感が漂う大人のホテルです。
Photo:Akira Fukazawa
atsix_balcony
デラックスルーム以上の一部の部屋には、バルコニーもついています。
Photo:Akira Fukazawa
atsix_bar
ロングテーブルが目を惹くバーでは、ストックホルムらしいオリジナルのカクテルも堪能できます。
Photo:Akira Fukazawa
atsix_breakfast
見学したのは午前中だったので、ちょうどレストランでは朝食の時間でした。美味しそうなパンがずらりと並んでいます。地元食材を活かした創作料理をコースで味わえるそうです。
Photo:Akira Fukazawa
atsix_rooftop
プレジデンシャルスイートには専用の屋上テラスがあり、天気が良い日は最高の空気感だろうなということは容易に想像できました。
Photo:Akira Fukazawa
発売中!『航空旅行 2025 SUMMER(vol.51)』
特集「ANAが描く新たな欧州航路」
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欧州路線が続々と拡充されたANA。2024年末から2025年にかけて開設されたストックホルム、イスタンブール、ミラノの新3路線を軸に、ANAが描く新たな空の地図を紹介します。これからANAの利用を検討している方には実用的で役にたつビジネス・プレエコ・エコノミークラスの搭乗取材や各都市の魅力を多角的にレポート。また、ANA以外の欧州航路を運航するエアラインについてもそれぞれの特徴を紹介します。
このほかに、エアバスA350-1000の導入により退役フェーズに入ったJALのボーイング777-300ERの歴史やキャビンの振り返り記事や、ボーイング767による貴重な長距離路線であるデルタ航空のハワイ線のレポートも掲載します。

現在発売中の『航空旅行 2025 SUMMER(vol.51)』では、2025年1月に開設されたANAの新路線、羽田〜ストックホルム線のビジネスクラス、プレミアムエコノミーの往復フライトレポートを掲載していますが、今回の現地取材では、ストックホルム中心部にあるデザインホテルHobo Hotelに宿泊しました。なかなかユニークなホテルだったのですが、誌面では紙幅の都合で紹介できなかったので、その魅力をAIRLINE webでレポートします。

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