夏に訪れてほしいフィンランドのおすすめスポット～旅のヒントBOOKより

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旅のヒントBOOKは主に現地在住者やその地のリピーターを著者に迎え、大切な友人を案内したいスポットを厳選してご紹介するガイドブックシリーズです。
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今回は、フィンランド在住で旅のヒントBOOKシリーズほかで著作があるラサネン優子さんによる現地レポートをお届けします。

　フィンランドの首都ヘルシンキには、327個もの島々があります。なかでもデイ・トリップにおすすめの島は、「フィンランドの要塞」を意味するSuomenlinna（スオメンリンナ島）。ヘルシンキ中心部のマーケット広場から、フェリーやボートで約15分の場所にあり、気軽に訪れることができます。

　フィンランドの歴史がいまもなお色濃く残るこの島は、18世紀にスウェーデン王の命により要塞が築かれた後、100年以上にわたってロシア軍に占拠されていました。バルト海に向けられた大砲や要塞がそのまま残されており、間近で見ることができます。1991年に世界遺産に登録されました。現在は約800人がこの島に暮らし、生活風景も垣間見ることができる特別な場所です。

　初夏は菜の花が一面に咲き、島の雰囲気が一気に明るくなります。さわやかな海風に吹かれながら、島一周の散歩を楽しめます。夏の天気が良い日には、多くのヘルシンキ市民がピクニックに訪れ、ビーチで泳いだあとは、岩の上に寝転んで日光浴をしながら穏やかな時間を過ごします。

　また島には美術館やカフェ、レストランもあるので、半日もしくは1日ゆっくりと過ごすのがおすすめです。

　フィンランドの国土を飛行機の窓から眺めると、広い森とたくさんの湖が広がっているのがわかります。日本とほぼ同じ面積の国土に、約19万個もの湖があります。そのため水道水はペットボトルの水よりもおいしいといわれているほどで、安全で良質な水が飲めます。蛇口をひねるとよく冷えた水が出てくるので、水筒を持ち歩いて途中で補給して飲むと便利です。

　ヘルシンキから1時間ほどでアクセスできるヌークシオ国立公園では、ハイキングを楽しめます。7月中旬頃からブルーベリー摘みをしたり、湖で泳いだり、BBQ小屋でソーセージを焼いて食べたり……。フィンランドの大自然のなかで、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

　みなさんもフィンランドの自然に癒される旅に、出かけてみませんか？