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古都と自然の両方を満喫できる街、タイ・チェンマイ~旅のヒントBOOKより

文:岡本麻里 写真:岡本麻里
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こんにちは! 旅のヒントBOOK編集部です。
旅のヒントBOOKは主に現地在住者やその地のリピーターを著者に迎え、大切な友人を案内したいスポットを厳選してご紹介するガイドブックシリーズです。
現在、50を超える国と地域がラインナップしています。
さらに、このシリーズから派生した海外関連のさまざまな書籍を製作しています。

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今回は、タイの北部チェンマイ在住で、旅のヒントBOOKシリーズほかで著作がある岡本麻里さんによる現地レポートをお届けします。

ローイクラトンでは夜空に向かって幾千ものコムローイを上げる。
ローイクラトンでは夜空に向かって幾千ものコムローイを上げる。

チェンマイについて

 微笑みの国タイといえば首都のバンコクやビーチのプーケットが有名ですが、ぜひおすすめしたいのが、タイ第二の都市、チェンマイです。バンコクから北へ720km、飛行機で約1時間10分のところにあります。日本からは基本的にバンコク経由になりますが、関西空港からはVietjet Airによる直行便が週3便運航されています。

旧市街の中心にあるワット・チェディールアン。巨大な仏塔は、上部が崩れてしまった今も迫力満点。
旧市街の中心にあるワット・チェディールアン。巨大な仏塔は、上部が崩れてしまった今も迫力満点。

古都と自然が調和した街

 チェンマイは13世紀にラーンナー王国があった古都で、かつて都だったところが旧市街として残っています。ほぼ正方形の旧市街には30以上のお寺やチェンマイ文化芸術館、ラーンナー郷土史博物館、カフェ、雑貨屋さんなどがあります。細い路地に一歩入ると、昔ながらのゆったりした空気が流れていて、目的なく散策するのが楽しいです。日中は暑いので、疲れたらカフェで休んだり、タイマッサージを受けたりしながらのんびりと観光するのがおすすめです。

 また、日曜日の夕方になると、旧市街のメインストリート、ラチャラムヌン・ロード(Rachadamnoen Road)でサンデーマーケットが開催されます。食べ物や衣類、雑貨などの露店が所狭しと並ぶので、お土産を探している人に人気です。

 旧市街の周辺にもお寺やカフェ、ショッピングモール、市場などがあり、賑わっていますが、旧市街から車を数十分走らすと、美しい田園が広がっています。郊外にはチェンマイのシンボルともいえるドイステープ山、象キャンプ、遺跡、温泉、コーヒー農園などがあり、古都と自然の両方を満喫できるのがチェンマイの魅力です。

日曜の夕方に開催されるサンデーマーケット。旧市街のメインストリートが歩行者天国になってにぎわいを見せる。
日曜の夕方に開催されるサンデーマーケット。旧市街のメインストリートが歩行者天国になってにぎわいを見せる。
郊外の象キャンプでは、象に触れあったり象使いを体験したり。象に乗ってトレッキングも。
郊外の象キャンプでは、象に触れあったり象使いを体験したり。象に乗ってトレッキングも。

空に舞う熱気球、コムローイ

 チェンマイの観光ベストシーズンは、雨季が明けた11~1月。木々が青々として空が澄みわたり、気温は25度前後でカラっとしています。朝晩は15度ぐらいになる日もありますが、日中は半袖でちょうどよく、とても過ごしやすいです。

 この時期は気候がいいうえ雨がほとんど降らず、国内外の観光客が増えるのでイベントが目白押し。デザインやアート、フードフェスティバルなどが毎週どこかで開催されます。その中でも特に大きいのが、「ローイクラトン(イーペン)」というお祭りです。灯篭を川に流し、水の神様に感謝とお詫びをする行事ですが、空には小さな紙の熱気球「コムローイ」を飛ばします。夜空にオレンジ色の火がゆらゆらと舞う様子がとても幻想的で、一目見ようと世界中から観光客が押し寄せます。郊外に何か所か会場が設置され、そこで一斉に3000、4000個といった数のコムローイを飛ばす光景は息をのむほど(有料。旅行会社などから要予約)。

 ローイクラトンの時期はバナナの葉で灯篭を作るワークショップが開催されたり、パレードがあったり、旧市街の周りにロウソクを灯したりと、面白いアクティビティがたくさん用意されています。ここに合わせてチェンマイに来られてみてはいかがでしょうか?

※2024年のローイクラトンは11月15日(陰暦なので毎年変わります)

タイも「お米の国」。チェンマイの市街地から郊外に向かって少し車を走らせれば、周囲には田んぼがたくさんある。
タイも「お米の国」。チェンマイの市街地から郊外に向かって少し車を走らせれば、周囲には田んぼがたくさんある。
周囲を山に囲まれたチェンマイ。南西へ車で80分ほどのパーチョーは500万年前の地形が見られる岩壁。
周囲を山に囲まれたチェンマイ。南西へ車で80分ほどのパーチョーは500万年前の地形が見られる岩壁。

岡本麻里 / Mari OKAMOTO
ライター。1999年に語学留学でチェンマイに来て、そのまま移住。タイの文化や食、観光などについて執筆している。最近、郊外でカカオ栽培を始めた。
チェンマイ食いだおれタイ
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