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ANAグループの新入社員2,848名へと受け継がれる、『伸びゆく翼』の精神
2,848名もの新入社員を迎えたANAグループの入社式は、コロナ禍を経て実に5年ぶりに格納庫での開催となった。ホールでもオフィスでもなく、格納庫で新たな仲間を迎えること。そこには航空会社として大切な意義がある。
安全の原点となるこの場所で
AIRLINE WebではすでにJAL、スカイマークの2024年度入社式のレポートをお届けしているが、もっとも多くの新入社員が参加して行なわれたのが、ANAグループの入社式であった。羽田空港の格納庫を埋めつくしたグループ37社、2,848名の門出。
思い起こせば昨年のこの日は、羽田空港近くの総合訓練施設・ANA Blue Base(ブルーベース)をメイン会場として、全国各社の34拠点をリモートでつなぐ形で入社式が行なわれたが、今年は2019年以来、5年ぶりの格納庫での実施となった。
こうして格納庫で入社式を行なう理由は、ただ「広いから」ではない。挨拶に立ったANAホールディングスの芝田浩二 代表取締役社長は、このように新入社員たちに語った。
「格納庫は約5年に一度、航空機を部品レベルまで点検し、安全に空を飛び続けるための整備を行なう、航空会社にとっては安全の原点となる場所です。今日この場所で、ANAグループの一員となるにあたり決して忘れてならないことは、安全は経営の基盤であり社会への責務である、ということです」
ANAにとって企業としての原点である場所で、その一員になることの意味を心に刻む。それこそが、格納庫で入社式を開催する最大の理由なのである。
ANAを育んできた精神を胸に
また、ANAの入社式では、晴れの日を先輩社員たちが温かく迎える雰囲気が色濃い。
芝田社長も、「新しい環境や生活の中では、悩むことや壁にぶつかることもあるでしょう。しかし、それに立ち向かい、解決しようとする努力は必ず実を結びます。そしてANAグループの先輩や仲間は、それを必ず支えてくれます」
その祝辞のあとには、ANA TEAM HND Orchestraによる、社歌『伸びゆく翼』の演奏。
創業10周年を記念し、1962年に制定されたこの社歌には、“同志の固き協力に 伸びゆく空路はきわみなく”の歌詞がある。ANAという航空会社がここまで成長を遂げてきた、その根幹として欠くことのできない協力の精神。さらに、グループ各社の先輩社員たちから祝福のビデオメッセージが届けられ、「待ってました! 期待の星!」などの温かい言葉で新入社員を歓迎した。
こうして、2024年度の入社式は閉幕。グループ会社ごとに会場を後にする新入社員たちを、ANA TEAM HND OrchestraがYOASOBIの『群青』を奏でて見送った(青が群れる、というANAらしい選曲)。
この日、2,848名を加えたANAグループは、さらなる伸びゆく翼へ。
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