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全国規模でねぎらった活躍の日々。FDA初の退役機JA04FJがラスフライト(3月9日、FDA418便/出雲発、県営名古屋行き)
JA04FJ退役にあたり、FDAが大々的なキャンペーンを展開したこともあり、多くのファンたちの注目と声援を浴びて現役の日々を終えた同機。FDAフリートで唯一、米国で活躍した経歴もユニークな功労機が去った。
初代グリーンのFDA機、「松本市観光大使」も務めた
AIRLINE Webでお届けした2月28日の記事も多くの方にお読みいただいたが、既報の通り、フジドリームエアラインズ(FDA)初の退役機JA04FJが、3月9日、最後の運航を終えた。最終便となったのは県営名古屋空港と出雲を往復するFDA417便/418便。
定期便拡大、さらにはチャーター便にも注力するため機材増強を急いだ当時の背景から、JA04FJは全16機のFDAフリートうち、唯一の中古機として2010年10月にFDAにやってきた元シャトルアメリカ機(N866NW)であった。
その後、2016年に導入されたJA11FJが同じグリーンのカラーである理由についても、こうしたJA04FJの経歴が関係していることは前回の記事で記したので、本文末尾のリンクからご覧いただきたい。
なお、このグリーンの機体色が「まるで信州の山々のようだ」と縁を結び、JA04FJは2011年7月に長野県松本市から「松本市観光大使」にも任命されている。飛行機では初となる大役。そうした友好関係から、運航最終日の3月9日朝には、神戸へと出発するFDA233便に合わせて、松本空港でもお見送りイベントが行なわれている。
広がった「ずっと大好き4号機 」のメッセージ
注目すべきは、このJA04FJの退役が全国的なムーブメントへと広がり、FDAでの13年間、3万800時間超の活躍をねぎらう輪として大いに盛り上がったことだ。
FDA自身も「ありがとう4号機」の特設サイトを用意して退役までの運航スケジュールを公開し、SNSや投稿フォームでJA04FJとの思い出やメッセージを募集。またFDAのスタッフたちの愛にあふれたコメントも掲載し、「Lavatoryの床が板張り!」「他のSHIPと仕様が違うため、導入当初は覚えるのが大変でした」などのエピソードを紹介した。
最終運航に先立つ3月3日には、「退役前のラストチャーターJA04FJ遊覧ツアー」を県営名古屋空港発着で運航。折りしも、この日は滑走路を共用する航空自衛隊 小牧基地にて航空祭が開催されており、JA04FJの遊覧機が会場上空をフライパスしたほか、着陸後には空港エリアとは滑走路を挟んで反対に位置する基地側の誘導路をタキシングしてエプロンに詰めかけた飛行機ファンたちに挨拶、会場を沸かせた。
なお、日本各地を結んできたFDA機材だから、就航地からも「#ずっと大好き4号機」のハッシュタグとともにJA04FJを温かく見送るメッセージが発信された。以下はその一例だ。
●静岡県スポーツ・文化観光部
「ハッシュタグを追っていると皆さんが素敵な写真をたくさん上げられていて、愛されていたんだなと改めて感じました」
●信州まつもと空港利用促進協議会
「3F見学者デッキにお集まりいただいた沢山の方に見守られながら飛び立っていきました。ありがとう4号機〜!」
●松本山雅FC
「信州の空を彩った緑の4号機が本日ラストフライト。長い間おつかれさまでした」
●中部国際空港
「JA04FJの活躍は、皆様の特別な思い出となると同時に、セントレアにも特別な思い出となりました」
●高松空港
「普段行けない場所へたくさんの方を連れていってくれました。お疲れ様でした」
また、最終運航の地となった出雲空港では、ターミナル2階のモニター画面を使い「FDA4号機 航空写真展」を開催して、その勇姿を空港利用者たちに伝えていた。
FDA公式のXでは、無事に役目を終えたJA04FJと、その最後を見送った多くのファンたちに、このようなメッセージを贈っている。
「4号機、今日まで本当に本当にお疲れさまでした! 最終日も安全に地方と地方を飛んで、お客さまを無事に目的地まで運んでくれてありがとう😭✨
FDA全社員から一言だけ…
#ずっと大好き4号機
展望デッキに来てくれた皆さま、4号機を愛してくれてありがとうございました💚」
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