連載
コーヒー飲みますか? ~ 深澤 明が撮ったこの一枚
文:深澤 明
写真:深澤 明
月刊エアラインをはじめ数々の媒体で活躍する航空写真家が撮った一枚の写真。それぞれに、さまざまな背景があります。本連載ではそうした写真に関する一言コメントとともに、フォトグラファー渾身の一枚を紹介していきます。

この写真を撮る前
まだ残照がある頃
同じ場所に来て夕暮れ空を眺めにきたおふたり組から
「コーヒー飲みますか?」
とあたたかい気持ちをいただいた
昼過ぎからひとりで撮っていたワタクシにとって
これほど美味しいコーヒーはなかった
写真というのは不思議なもので
1枚からその時の情景や出来事、気持ちまでもが
蘇ってくるような感覚が常にある
良い時もあれば悪い時もある
すべてがうまくいくことばかりじゃない
でも、そんな中でたったひとつ
生命維持活動に必要最低限なこと以外で
続けてきたこと
それは、写真を撮ることだ
いや、待てよ
写真を撮ることそのものが
生命維持活動になっているのだと仮定したら
なんだか面白い人生じゃないか
きっとこっちの方がしっくりくる
だからこそ、どんなに過酷な撮影の後でも
早起きして空港へ繰り出すことが
嬉々としてできるのだろう

深澤 明
本当は寡黙な航空写真家。秀才ではない、天才である。それに恐ろしいほどに、運がいい。
月刊エアライン/航空写真家・深澤明が写し出す旅客機の世界
月刊エアライン本誌を飾った深澤明氏の作品のポスターをfabliで販売中です。
【価格】
●A1サイズ(横841mm × 縦594mm)光沢紙版:8,650円
●A2サイズ(横594mm × 縦420mm)光沢紙版:6,800円
※税込/送料込み。ご注文から5営業日以内に発送いたします。
関連キーワードもチェック!