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第10回 JAL グランドハンドリングコンテスト 決勝大会を開催!〜2025年1月30日:羽田空港にて〜

JALグループでは、グランドハンドリングにおけるマニュアルや手順に基づく正確な業務理解の促進と、新しい知識やスキルを学ぶ機会とすることを目的として、グランドハンドリングコンテストを開催している。2025年1月30日、羽田空港の格納庫内において「第10回 JALグランドハンドリングコンテスト 決勝大会」が行なわれた。

文:深澤 明 写真:深澤 明
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参加11チームのうち頂点に立ったのは、成田空港から新入社員枠で参加したチーム名「MAYU☆HARU」のおふたり。

全国24空港、76名の中から選ばれた予選通過者が参加した決勝戦!

 「第10回 JALグランドハンドリングコンテスト」は、2024年12月に予選が行なわれ、全国24空港、76名の中から選ばれた予選通過者が1月30日の決勝戦に参加。

 予選時の内容は、マニュアルや手順に基づく正確な業務理解のためのクイズ形式となっていたが、決勝大会は、その予選を通過した8チームと特定技能枠3チームの計11チーム(1チーム2名)で競い合う。決勝の競技内容は、「貨物搭降載技術」および「車両走行技術」の2種目だ。

羽田空港の格納庫「JALメインテナンスセンター2」にて、「第10回グランドハンドリングコンテスト」が開催された。
予選を勝ち抜いた8チームと、決勝から参加する特定技能社員枠3チームの計11チームで競う。

第1種目:貨物搭降載技術競技「カーゴチャレンジ」

 決勝当日はまず、貨物搭降載技術競技の「カーゴチャレンジ」が行なわれた。大中小の異なる大きさのほか、さまざまな形の貨物をコンテナに積みつける技術と時間を競うもので、天地無用や特殊貨物など貨物ごとに異なる社内規程に沿って搭載をしていく。ここでは、作業者間でコミュニケーションが取れているかなどが審査対象となる。この「カーゴチャレンジ」は減点方式で、減点ポイントとしては4つある。

①貨物の取り扱いが丁寧か
②ラベルどおりの搭載ができているか
③声がけができているか
④早く搭載できるか

 競技者にはあらかじめ100点の点数が与えられており、上記の審査事項のほか、時間内で積み残しが出た場合、さまざまな形状の積みつけ対象貨物ごとに付与されている点数の合計も減点される(大:4点/中:2点/小:1.5点/ゴルフバッグ:1点/カレンダー:0.5点)。制限時間は6分だ。

 このうち、①と②はルールブックに記載されている通りの搭載方法になっているかが審査される。また③は「見せる安全」を審査し、これは作業者自身だけではなく、一緒に仕事をしている仲間にも作業状況がわかるように、声がけやジェスチャーでコミュニケーションをとることをJALグループとして推奨していることによる。

ベルトローダーを使用しての「カーゴチャレンジ」。大中小の異なるサイズ、あるいはさまざまな形の貨物について、コンテナに積む時間や技術を競う。
競技では、ルールブックに記載されている通りの搭載方法になっているかなどが、厳しく審査される。制限時間は6分だ。
作業者間でのコミュニケーションがとれているかも、大事な審査対象になる。

第2種目:車両走行技術「アヒルチャレンジ」

 続いては、車両走行技術を競う「アヒルチャレンジ」が行なわれた。クランクやマウント、S字コーナーなどがある複雑なコースをTT車(トーイングトラクター)でカートを牽引しながら走行し、ゴールを目指す。

 このカート内の風呂桶には水が張ってあり、アヒルのおもちゃが浮かんでいる。その水をできるだけこぼさないように、スピードの出し過ぎや急ブレーキ、急ハンドルに注意しながら、いかに早くゴールできるかが勝負の分かれ道だ。2名がそれぞれ1回ずつ運転をする。「アヒルチャレンジ」の加算・減点ポイントは以下で、制限時間は運行前点検3分、車両走行(2名)4分の計7分。

①運行前点検
②指差呼称(チョーク、発進時、一旦停止)
③コース逸脱や接触、桶の水の減った量とアヒルの落下

 両競技中には多くの応援や声援が飛び交ったが、参加したチーム同士、お互いの技量への関心の高さから真剣に積み込みや走行の様子に見入る場面が多く見られた。

第2の競技は、TT車を使用しての「アヒルチャレンジ」。
TT車で引っ張るカート内の風呂桶に張られた水の減りを測定する。写真は、何ミリ溢れて減ったかを測定する審査員。
制限時間3分の運行前点検も重要な審査対象項目だ。
発進時などにも指差呼称がしっかりとできているか、審査員の厳しい目が光る。
実際の空港内ではあり得ないが、白い板を障害物に見立ててカートに振動を与えないように走行する。
コースを逸脱すること、コースを示す車輪止めに接触することがないように慎重に運転する。2名が交代で運転し、制限時間は4分。タイムプレッシャーもある。
マウントも仕掛けてあり、より慎重な走行テクニックが要求される。

見事優勝を飾った成田空港の「MAYU☆HARU」

 見事優勝を飾ったのは、成田空港から新入社員枠で参加したチーム名「MAYU☆HARU」のおふたり。掛け声も誰よりも大きく、さらに息ぴったりの指差呼称では見事に会場を沸かせた。見ていて清々しいほどのキビキビとした動きで、他を圧倒した形だ。

 参加チームは成田、羽田、中部のほか、熊本、山口宇部、女満別、高松などが決勝に進出してきており、大空港だけでなく地方空港の意地も決勝の場で存分に見せつけた。

今回優勝した「MAYU☆HARU」チームは、息ぴったり指差呼称で会場の雰囲気を一気に沸かせ、的確かつ丁寧、元気はつらつな姿勢で、堂々たる優勝を勝ち取った。
JALグループでは、グランドハンドリングにおけるマニュアルや手順に基づく正確な業務理解の促進と、新しい知識やスキルを学ぶ機会とすることを目的として、グランドハンドリングコンテストを開催している。2025年1月30日、羽田空港の格納庫内において「第10回 JALグランドハンドリングコンテスト 決勝大会」が行なわれた。